ボチボチと生きてくよ!秋田篇

35年振りに故郷に戻り生活することになった、気がつけば中高年の泣き笑いなど。
MENU

なんちゃって人生の憂鬱

DSC04649.jpg

高校生の頃、音楽以外に好きなものはなかったから、
どうせなら好きなことを職業にしたいなあ…っていう、
アマ過ぎる将来像を密かに描くようになっていた。

とは言え、ミュージシャンなんかになれるはずはないと思っていたから、
レコード制作側のエンジニアとかディレクター的な方向というのが、
一つの目標になるわけで、そうなると、
実はからっきし弱い理数系の学部を目指さねばならず、
正真正銘疑いようのない文化系の私は「なんちゃって理数系」という、
異様に高すぎるハードルを自らに架すことになり、
悪あがきの末、一浪を経て、理工学部に紛れ込んでしまったのが、
人生最大の大間違いであるのだった。

いきなりの「電子工学概論」「基礎数学」…
とてもついていけるものではなく、
次第にドロップアウト→その分、バンド活動に異常なほど精出した結果、
なれるはずのなかったミュージシャンになれてしまったのだ。

ところが、誘われオダテラレルまま、気軽に飛び込んだ世界ではあったが、
実際に自分のギターも実は理数同様の「なんちゃって!」。
好きなことしか習得しないできた独学のインチキ奏法でしかない。
それでも「認めてくれる人」は大勢いたが、
自分が納得しないのだから、そんな評価は、逆に不安の種でしかない。

まずは徹底的に楽典から学習することにした。
そして「初見(読譜)」の訓練。
また付き合うことが多くなったJAZZ屋さんに
「なんだキミ、ペンタトニック(ドレミ)しか知らないの?(笑)」
とバカにされた気がして、さまざまな音階の習得と練習…
そして和声にモード…。

音楽理論と格闘する日々が続いた。
数ヶ月したら、どんな難解な譜面も初見で楽々攻略出来るようになっていた。

いっぱしのJAZZ系セッションギタリストとしても、
スーツに着替えてアメリカンクラブやJAZZクラブなどに出演するなどしていた。

そんなある日、とあるマネージャーに、こう言い捨てられた。

「最近のオマエサンのプレイは全然面白くない。
 以前の繊細さがすっかり消えて、
 何だか普通で当り前なギター弾きになっちゃったなあオマエ…」。

確かに、以前よりギターを弾くこと自体が、
あんまり楽しくなくなったような気がしていた。

実はもっとも情熱を傾けていたある実力派アイドル
(今ではコーラス界の第一人者!)のバンドやレコーディングの仕事さえも、
幾分冷めかかっていた。

いつしか、ロンドンかニューヨークに行ってみたい…
行って何するか分からないけれど、とにかく行きたい….
そう願うようになった。
ただし不思議なことに、
異国でギターを弾く自分の姿は全く浮かばなかった。

気が付けばナンチャッテ理工学部も辞めていたし、
芸能界にも疲れ果てていた。

にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 秋田(市)情報へ
ブログランキング・にほんブログ村へ

スポンサーサイト

10 Comments

bt9 says...""
ドラマチックですねエ。つづきを楽しみにしています。
2013.10.19 04:10 | URL | #- [edit]
pipco1980 says..."bt9さん こんにちわ"
いやいや、履歴書には書けない空白の数年間という
厄介な時期というものの正体です。
「アルバイト...してました...」
としか言いようがないので...。
2013.10.19 09:42 | URL | #- [edit]
Keith says...""
今晩わんこ      pipさん

pipさんの気持ち分かる様な気がします。
私も、高三の時に本当は、レコード・エンジニアやPAの
エンジニアになりたいと思っていました。

然し、何ら特技のない者ですから、親の言うまま大学(文系)へ。
その後は、普通のサラリーマン時代へと・・・・・1%の人間では
なかったのですね。
2013.10.19 17:02 | URL | #- [edit]
pipco1980 says..."Keithさん こんばんわ"
結局、私も「何年遅れ?」かで、サラリーマンとなるわけで、
ただの廻り道でしかなかったかもしれません。

ただし、その後、相変わらず音楽は大好きで、
時代的に、打ち込みやシンセなんかはよろこんで触るのに、
ギターだけは、しばらく(20年ほど)触りたくなかったですねえ。



2013.10.19 20:36 | URL | #- [edit]
薄荷グリーン says...""
こんばんは!

凄い波乱万丈の時代!
結果はどうであれ、そういう時代を持てたことは、その中にいた人にとってはろくでもないと思うことがあっても、自分が持てなかっただけにちょっとあこがれたりしますよ。
練習した結果、通り一遍の無難な演奏しか出来ないような感じになっていたというの、よく分かります。自分の感覚一本で勝負!理解できないやつが悪いと言い切れる人はやっぱりほんの一握りの人間だけだから。受け入れやすい形を習得しようとするんですよね。それでもってその形に収まりかえってしまって出られなくなるというか。
2013.10.19 21:59 | URL | #56UXBqNU [edit]
pipco1980 says..."薄荷グリーン"
いつもお世話になりますです。

ミュージシャンである以前に、社会人経験すら全くなかったので、
ただただ不安な毎日だったと思います。

最初の数ヶ月は、毎日、行くところも会う人も楽曲もジャンルも
まるで初めてなことばかり。
現場では、毎晩テレビで見掛けるアイドルさんや、
子供の頃から知ってる大御所さんが
「今日は、よろしくね」と肩を叩かれ、
ステージに送り出される重圧の日々。

後にサラリーマンとなりますが、
皆が嫌うような飛び込み新規営業...
ぜんぜん楽勝でしたね。

利点はそれぐらいでしたかね....?
2013.10.19 22:54 | URL | #- [edit]
ジオヤー says...""
メサ・ブギーのアンプの写真が全てを語っているような・・・
なんて生意気なこと言ってますが、
私も少しはかじったことあります、
ペンタトニックオンリーのギタリストですが(笑)
にしても、やはりプロの世界は厳しいのですね~。
2013.10.20 05:43 | URL | #LkZag.iM [edit]
pipco1980 says..."ジオヤーさん こんんにちわ"
今は知りませんが、
当時のあの業界のバンドの方々って、ジャズ屋が基本でして、
そこに独特のジャズ言語で会話してるわけです。
私のようなロック小僧(経歴的にはPOP系)が混じることは、
異人種のような、何だか場違いと云うか、
みにくいアヒル扱いでしたから、
やむおえず、必死で覚えたって感じです。

ところが自分にクライアント筋に求められていたものって、
実はジャズ的なアカデミックさではなくて、
もっとダイナミックに突き抜けた
”昼間の明るいサウンド”だと知らされた時は、
もうヤメてました...。

2013.10.20 11:07 | URL | #- [edit]
ももPAPA says...""
こんばんわ

飯の糧として音楽をやっていきたい
自分もそんなことを思いつつ 結果全然畑違いの道へと歩んでゆくこと
になりました。
でもその思いは心のずっと片隅で小さく燻り続けたままでしたが...
時が経つほどに手の届かない世界だなって実感したもんです。
2013.10.21 01:24 | URL | #Wgi4adpQ [edit]
pipco1980 says..."ももPAPAさん どうもです"
「業界入り」自体は偶然でしかありません。
運命論者ではありませんが、あの時誰かと出会って、
何処かへ足を運ぶことになったからこその事態に他ならず、
逢わずに別の運命...というのも興味深いです。

ただ、そうなると「嫁はん」と出会ってないわけですから、
それもまた....複雑な心境となります.....(?)
2013.10.21 09:08 | URL | #- [edit]

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

trackbackURL:http://pipco1980.blog.fc2.com/tb.php/278-4580950e
該当の記事は見つかりませんでした。