ボチボチと生きてくよ!秋田篇

35年振りに故郷に戻り生活することになった、気がつけば中高年の泣き笑いなど。
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へっぽこジャジーナイト

IMG_2715.jpgギターが好きで好きでしょうがない
小学時代の同級生 ヨッチャン(August Moon/Porto)。
私には彼ほどの情熱はもうないけれど、
心から彼を尊敬しているよ。



まだチョボチョボとギャラのいただけるギタリストとしては、
ユルめのお仕事(=時間に余裕のあるスタジオワークとか、
事前リハーサルを設けたステージ仕事など)のみにしか
対応出来てなかった半人前な私であった頃のこと。

突然、「トラ(エキストラ=代理)」の仕事を請けた
池袋の某サパークラブなるところへ集合!…
タレントは?→阿川泰子なるジャズの新人歌手。
ふ〜ん、聞いたことないや〜….というわけで、どうせ客なんて居ないだろうし、
小さな小屋なんだろうし…!?と、随分とナメた、お気楽な気分で池袋へ。

それまでと違っていたのはダークスーツを着ねばならぬとのことだったが、
丁度タイミング良く、東京在住の伯母が
「オマエもそろそろ就活の時期だろう!?」と、
人生で最初で最後の、英國屋オーダースーツをプレゼントされていて、
まあちょっと心苦しくはあったけれど、就活ではなく衣装として、
サパークラブのステージに立つことになった。

ピアノ弾きのジョー・ザヴィヌルによく似たバンマスに、
リハーサルは?譜面は?と訊ねても
「そんなものないよ!メモリでいくよ、大丈夫だろ?」
そういわれても意味が分からず、
「いや、メモリはちょっと…」と答えますと、
「メモリが利かないバンドマンなんてバンドマンじゃないでしょ!」と返されます。
その件はウヤムヤのまま、さて本番が始まりました。

譜面台は有るものの、そこには進行表らしきメモがちょこんと有るだけ。
阿川さんの唄(3〜4曲)の前後にバンド演奏2曲+2曲とあります。
さてどうなる…?。

ピアノの席からバンマスの声で「ブルークリスマス」という声が掛かり、
バンマスの方を見るとピースサインをしています。
なんで今ピース?? 

さてブルークリスマスらしい曲が始まりました。
…私には聴いたこともない曲です。
さて私は…というと、音を探りながら、
調を入れない最低限の和音+オクターブ奏法などで誤摩化しつつ、
どうやらDmの循環コードかあ?ブルクリはあ...(!)
などと判明しつつあるところで曲は終了。

バンマスは私に対し、不振な目を手向けながらも、
次「サテンドール」と小声で言い、今度はピースサインではなく指を4本カザします…?

もしやこれは…そうか「F」だ?…そういう意味かあ、
それなら初めに言ってくれよお…。

さて新人の阿川さん登場。奇麗なヒトっぽいですが、
私にはお顔など見る余裕はなく、完全にテンパってます。
阿川さんも阿川さんで、平気で、「では最初に…酒と薔薇の日々….聴いてください!」
とMCしながら、後ろ手にピースサインを出します。D...か...。

速やかに曲は始まります。私は辛うじてDのオクターブ音でスタート。
あとは控えめ過ぎるオブリガートを入れつつ、
ヤバそうな局面ではヴォリュームペダルを消しゴムのように使いながら、
なんとか第1ステージ目終了。ただちに私はバンマスに呼ばれます。

バンマス「もしかしてスタンダードのコード進行、記憶してないのか?」
ワタシ 「はい」
バンマス「一曲も?」
ワタシ 「一曲も…ですね」
バンマス「アチャー…」
ワタシ 「すみません、こんなことになるとは...」
バンマス「逆に何なら出来る?」
ワタシ 「?」
バンマス「….ここにウチのバンドの譜面集あるから、出来る曲があったら教えて!?」
ワタシ 「ああ、これなんか好きですからできますよ」
バンマス「こ、これかあ…?」
ワタシ 「あと、これも出来ますね」
バンマス「ウーム…、分った」。

バンマスはバンドメンバー全員を呼び、
バンマス 「次のステージはこれをやる!SPIRAL とFLY BY NIGHT…」
バンドマン「えっ?スタンダードじゃないじゃん…やばくないすか?」
バンマス 「いや、これをやる....」
そう言い切り、私に「頼むぞ!」という目を向け、2回目のステージが始まった。

冒頭からメチャ盛り上がる熱いステージになり、
新人の阿川さんもアップテンポな曲で急遽対応したが、
当然、お店の支配人さんからは「大目玉」で、
バンマスもしきりに頭を下げていた。

ステージ終了後、私はすっかり落ち込みつつ、
詫びを云いにバンマスのところにいくと、バンマスは
「時間あるか?…じゃあ今日はオレの行きつけの店でトコトン、
 プロミュージシャンの心得を教えてやる。
 ああ、Spiral、あれはカッコ良かったよ、ホントに。」

その日からそのバンマスを、私は師匠と呼ぶことにした。


今日はダイレクトにその問題の2曲を。
Crusadersは、頭フサフサのラリーカールトンが初々しいSpiral
まったく同じ日のライブ会場で隠し録りをして、丸々フルコピーした
Lee Ritenour & The Gentle ThoughtsのFly By Night
まさにそのヴァージョンを(遂に発見、嬉しい!)。




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12 Comments

ももPAPA says...""
ヴォリュームペダルを消しゴムのように・・   いや~ 絶妙の言い回しですね
阿川ねえさんと演っちゃった(1文字違うとヤバヤバな表現ですみません)んですね!
凄ゲ~

で この2曲を急遽・・
フサフサのカールトンが熱いプレイを観せてくれてますね。
最初はソフトに・・  バックサウンドと自分の音によって次第にエキサイティングに・・
でも 窮地での機転はさすがpipさん

そのバンマスも大きな人ですね。
2014.01.29 00:34 | URL | #Wgi4adpQ [edit]
taka says..."罠だと知って落ちるヤツいるよね 私のことです"
こんばんわ

訳の解らないタイトルをつけ書き出しました。


阿川泰子ステージはブクロだけですか?
ギンパリは? いや それはないか。
渋谷は?
....  うん 飲んでます。

今回の曲 2曲とも...

あ~なんだか 高校時、チュウリップのLP”魔法の黄色靴”を持っていて、回りがELPの”展覧会の絵”だとか聞いていて、すごく浮いて、気の毒に思た友人が、ドクロのジャケットのLPをクレタことを思い出してしまった。

寝ますネ

2014.01.29 00:53 | URL | #XtpRPBkU [edit]
pipco1980 says..."ももPAPAさん どうもです"
今宵は別の某所で失礼しました。

別の先輩から「ロープーのターギなんざ、リトナーとカールトンの
真似さえしてれば仕事は途切れないぜ!」なんて教えられてて、
難しさに泣きながら、死にものぐるいで数曲コピーしつつ、
徐々に極意を会得してゆくわけです。

もうどうしようもなくトーシロな私でしたが、バンマスは、
どこが良いのか、チョクチョク私を呼んでくださいました。
たくさん裏切られもしましたが、
師匠には永遠にご恩を感じてますね。
2014.01.29 01:23 | URL | #- [edit]
pipco1980 says..."takaさん 毎度だす!"
takaさん、あいかわらずいい調子ですね!

阿川さんはブレークする直前だったので、その時は
あんまり印象に残ってませんが、少し後になって、
狸穴の東京アメリカンクラブで、本家サンドウィッチを
頬張りつつ、もはや調子こいて自信満々にバッキングした記憶があります。

ドクロは「EL&P/恐怖の頭脳改革」って奴ですな!
まあ、チューリップもELPも、そんなに変りまへんニャ...私も寝ます!
2014.01.29 01:33 | URL | #- [edit]
こば says..."こんばんは!"
いつもありがとう!写真、照れます(笑)ギター大好きですが、一向に上達しません(汗)コピーできないことを、サラリーマンはなかなか練習する時間が・・・と言い訳してごまかしているこのごろです。今も、ボサノバコードに挑戦中ですが、指が・・・今度一緒に演奏しましょうね!!
2014.01.30 00:58 | URL | #- [edit]
ジオヤー says...""
こんばんは

こりゃ、大変な目に遭われましたね~。
それにしてもプロってのは凄い世界なんですね。
リハもなければ、譜面もない、メモリって?(笑)
スタンダードは記憶しているのが当然で、キーは演奏直前に決まるっていう。
恐ろしいですが、これは、ザヴィヌルさん独特のやり方なんですかね~?
で、因みに、シャープやフラットが付いた時はどんな指サインになるんですかね?
2014.01.30 01:20 | URL | #LkZag.iM [edit]
pipco1980 says..."よっちゃん、おつかれっす!"
よっちゃんの、暖かいギターの音色が大好きですよ!。

私なんかも、現役引退(?)しちゃった後は、もっぱら
弾き語り方面のギターに精出して、勝手流でガシャガシャ弾いてた時間の方が
考えてみれば圧倒的に長いんですよね。
一人だと、ほとんどテンションコードなんて工夫しないし、
スケールなんかも考えることがなくなって、もうボケボケですよ!。

というわけでまた今度...遊んでください!




2014.01.30 01:46 | URL | #- [edit]
pipco1980 says..."ジオヤーさん こんばんわ"
♭♯がある時は....口で言ってましたよ! 
E♭よろしく!って。その辺の間の抜け方というか矛盾など
大雑把というか、そこはおおらかに追求せぬのが業界の決まり....みたいです。

この日の事件がトラウマになって、JAZZ攻略!に必死になるわけですが、
ROCK育ちにはあまり居心地の良いモノではなかったですね。




2014.01.30 02:05 | URL | #- [edit]
mitsui says..."ヤッホー"
うーん‥
なんとも良い話だ!
2014.01.30 21:23 | URL | #- [edit]
pipco1980 says..."Mitsuiさん どうもです"
ミュージシャンはみんなこんな経験をしながら育つのだろう!
なんて思ってたら、サにあらずで、
「普通断わるだろう!そんな仕事....」というのが
どうやら正解らしいです。

なにしろ、仕事をもらっても、現場に行く電車賃がないぞ!
ってほど金欠でしたから、仕事をコトワルという概念自体が
そもそもなかったことが、敗因のようです。

まあ、その後もアレンジャーだとか、インペグ屋の真似事など始めて、
それぞれに赤っ恥をかきますが、今となっては
そんなことしか思い出せない、ズブズブダサダサの時期でゴザンす...。
2014.01.30 21:55 | URL | #- [edit]
oyajisann says..."今晩は"
今晩は私は音痴で音心ないのでその憧れ
から音楽聞いてるようなもんですが、楽器
出来る方ただただ羨ましいです。はい
何時も律儀にありがとうございます。
来月もよろしくお願いします。
2014.01.31 17:23 | URL | #eTRrWisM [edit]
pipco1980 says..."oyajisannさん こんばんは"
こちらこそ、oyajisannさんの音楽知識の深さに
いつも感服しております。
まあなにしろ、来月以降もお付き合いのほど
よろしくお願いします。
2014.01.31 18:55 | URL | #- [edit]

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