ボチボチと生きてくよ!秋田篇

35年振りに故郷に戻り生活することになった、気がつけば中高年の泣き笑いなど。
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塩化ビニールの芳しい香り

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中学生時代から、小遣いのほとんど全てをレコード購入に費やしていた。
その後、少し脱線の時期もあったが、無事?就職し、
生活が落ち着きはじめた80年代中盤、レコード購入量はMAXに至る。

ほとんど毎日、会社帰りは最新輸入盤の聖地=西新宿に寄っては買い…
のオタクな毎日。
ところがそんなサナカ、レコード買いの自分にとって不穏な空気が流れる。

CD=コンパクトディスクなる何やらイカガワシげな銀色媒体の登場である。

塩化ビニールの、もはやアナログ盤と呼ばれるようになった「レコード」は、
あっという間に、そして呆気無く廃れていった。

単に媒体が替わっただけさ!、と唱える人も多かったが、
ひとつの時代、文化が確実に終わったと感じた。

多感な中高生の頃、秋田駅前の全音の、決して広くはない店内を
何時間も怪しくウロウロし、やっと覚悟を決めてレジに持ってゆく
→ドキドキしながら店員のお兄さんが検盤するのを見つめる
→フワッと鼻につく塩化ビニールの芳しい香り
→丁寧に盤を見つめ、裏返しながら、今度はこちらに向けて、
「ほら、あやしい傷や埃はないだろう?」と見せる。
傷なんてその場で見つけられるはずもないが、OK!と軽く合図すると、
あくまでも軽ろやかに、そしてさりげなくスプレーを一振りして
まるでワインのテイスティングみたいな麗しの儀式が終わる。
この時の「フー、散々悩んだけど、ヒト仕事終えたぜ!」な満足感
初めて針を落とすときの緊張感
30cm角のジャケットアートをシゲシゲと楽しむ習慣。

CDでは多くの「楽しみ方」を失ったんだと思う。

そんなCD時代も、まもなく終焉するのは確実だ。
その理由と必然は、もはや誰でも知っている。
誰でも知っていることを、当の供給側がジタバタしていて、
CD登場の時のようなスピード感や割り切りがなくて、いらつくのだ。

音楽という文化は相変わらず続くのだろうが、文化の質は確実に変化する。
いよいよ媒体(メディア)やジャケットという物質的感覚がなくなって、
裸の音楽だけが取引され、トータルアートとしてネットが支配する時代。

さあ、アナログとうさんは何処まで追いついて行けるのだろうか??


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