ボチボチと生きてくよ!秋田篇

35年振りに故郷に戻り生活することになった、気がつけば中高年の泣き笑いなど。
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支那そば血風録

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3年前、当分帰れぬ東京の、想い出の味を食しておこう!…
と、いうことで訪れたのが「荻窪・春木屋」。
軽快で明るく、華やかな芳香と味で、世界中の誰にでも勧められる名品!
しかし個人的には華やかすぎて、途中やや飽きる(だからやや量は少ない!)…。

それに対し20m隣の「丸福」は、味は不躾で荒々しく、
それが故にあまりヒトには勧められないが、不思議と癖になる味。
ツラは悪いが、がっちり胃袋わしづかみの典型的東京・支那そば。
しかし本家は数年前廃業してしまい、今は傍系店のみ存在。
レシピは同じなのだろうが、口に含んだ時の独特のフクヨカさ、
奥深さが若干異なり、本家廃業を深く悼むのだった。



80年代、世はバブル真っ最中だというのに「ラーメン屋」が、
やたらと流行したことがあり、その火付け役が「東京・荻窪」の
「丸福」と「春木屋」の2大ラーメン店であった。

当時私が勤めていた社屋の窓から、向い側のこの2店舗を
等しく眺められる位置にあったから、とにかく何しろ日がな一日、
お客の列が途絶えない凄い店で、我々も人ごとながら
1日どのくらい売上げがあるものなのか?と、
他人事ながらよく計算していた(概ね600食/日…)。

しかしこの時はまだ「ラーメンブーム」までには至っておらず、
極めて平素な、普通の状態でこの列なのであった。

しかしある事件を契機として、まさに期せずして『荻窪ラーメンブーム』は勃発する。

当時まだ刊行されて間もない写真誌「FOCUS」に、
この一翼である「丸福」が素っ破抜かれた

「日本一のラーメン屋さん巨額脱税!」。

荻窪税務署の「暇人共(失礼!)」は、半年間、飽きもせず毎日客数を数え、
夜中にはゴミ袋を開け、割り箸の数をカウントし、
脱税額を割り出し告発したんだそうな….。

ところが、コレに端を発し、「日本一のラーメン」とやら!を食しに、
東京都内はもちろん、日本全国からラーメンファンが荻窪に集まるようになって、
80年代後半の荻窪駅前は、ラーメン店の夥しい人数の列と、
オウム真理教のケタタマしい街宣の音(連呼系のあの歌!)で、
騒然とした街となってしまった。

当然、その頃のラーメン店ランキングでも「春木屋」と「丸福」は
1、2位を争う人気店に違いなかったが、実はこの2店舗のほぼ中間点に
「佐久信」というラーメン屋もあった。

店内に入るといきなりウミガメとか鹿のクビの剝製が飾ってあって、
不気味感が漂う。

店主はいかにもやる気なく、昼間入店するとオヤジは不機嫌そうにくわえ煙草で
まだ500回にも達してない「笑っていいとも」を眺めていた。
そして常にラーメンは延びきったモノが出される。
大体出された物を残すことなどあり得ない、食いしん坊な私でさえ、
「ウーム、コレは食えぬ!」と残すほどである。
一度入ったら、もう2度とは来ない店の典型。

ところが2大人気店の中間点にあった「佐久信」は、その地の利を生かし、
2店の列並びに辟易したお客を巧みに取り込み、堅調に営業していたのだった。

ある時、全く同じ理由で「佐久信」に「愛川欽也」というお客が来て、
あまりの不味さに悲鳴を上げるが、ここで彼らしいアイデアがひらめいた。

日本1、2の店に囲まれた最高立地の残念店、
しかしここに最高のラーメン屋のノウハウを注ぎ込めば!….
資金は、バブルに沸くテレビ局がいくらでも出す...。

というわけで、忘れもしない「突然バカウマ!」という糸井重里作のキャッチコピー、
山本益博など料理評論家たちによるアドバイスをベースにしての店舗改装、
そして両2店とはかち合わない必殺レシピ、などで店は生まれ変わり、
沿道の3店ともが長蛇の列が出来る超人気店になった。

ところがである…
店の人気とは関わりなく、杉並区の土地であるこの駅前エリアは、
まもなく駅前再開発工事を控えていて「丸福」「佐久信」を含むエリアは
「立ち退き」せねばならなくなっていた。

「丸福」はすぐに動いた。20mほど駅から離れることになるが、
新しく出来たビルの1Fに移転した。
コレまでの客を辛うじて逃さない絶妙の距離!。
実に見事!としか云うほかない。

ところが期せずして「突然大人気店」となった「佐久信」は
一向に立ち退く様子がないまま、さらに間の悪いことに、
伊丹十三監督作品「たんぽぽ」のモデルともなり、
やがて強引に工事が始まって、歩道は外され、並ぶ場所さえ奪われ、
周りは重機によってすっかり平地になっても、
頑として一軒だけの営業を辞めようとはしなかった。

そして遂に、どこか近くに引っ越そうかということになったものの、
周辺の、既に立ち退いた夥しい数の店舗が、
近所のビルというビルに入居したから、佐久信の営業出来るところが他にない…。

一旦は世田谷の方で新規オープンしたと聞いたが、
結局は廃業したそうだ。

愛川欽也氏が余計なことをしなければ、もっと早くに潤沢な立退料などを貰って
悠々自適な生活を送れたかもしれないのに、
工事が始まってしまって以後の移転は、充分な保証料もいただけなかったと聞く。

今では「丸福(本家)」も跡継ぎがおらずに廃業したが、
「春木屋」は益々繁盛中とのこと。
いつの間にか新手のラーメン店が荻窪に大挙進出しているが、
あえなく撤退という店も多い。
某全国チェーン(秋田市にも数店舗ある)の本社まで進出してきたらしい。

蛇足だが、この3年間で秋田市のラーメン店にも、
まだまだ数十店舗ながら食べ歩いているが、
残念ながら「これは東京の連中にも食わせたい!」と思うラーメンには
不幸にも未だ出会っていない…。
辛すぎる醤油が合わないってこともあるかもしれないけれど…。



さて、私の音楽人生を、変えたといっても差し支えない
「Public Image Ltd=P.i.L」である。

メタル缶に入った12インチシングル3枚組の、この曲を聞いた瞬間、
私にとって全ての楽器のメソッドは無駄になり、
コレからは全てがセンスだ!!と信じるようになった。
ギターのKeith Levine、ベースのJah Woobleは当時の私にはまさに「神」だったな。


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(2009/12/22)
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6 Comments

薄荷グリーン says...""
こんばんは!
P.i.Lのメタルボックス!
しまった、わたしもこれそのうち取り上げようと思ってたので先を越されてしまった。
メタルボックスそのものは友達が持っていてそれを聴いたんですけど、ピストルズは正直言うと音楽以外の社会的な要素で目立つけど音楽的には何かピンとこないところがあったのが、これは私も凄く面白く聴けました。
一気にアート寄りになったって云う印象でした。
メタルボックスのオブジェ的な存在感も凄くかっこよかったです。

ノイジーな音をクールでかっこよく出すのは意外と難しそうです。よりどころのないノイズを、聴かせるような形で展開するのは確かにセンスの勝負になりそう。
2014.04.20 01:51 | URL | #56UXBqNU [edit]
pipco1980 says..."薄荷グリーンさん こんばんは"
このあとの「Flowers Of Romance」あたりまでのPiLは
とっても良かったんですが、その後は何故だかボロボロと....。
このTVモノの映像もそうですが、レコードもライブも、
完成度より、偶発的でハプニングすら起こりうるのを期待するスタイルって
ジャズ然りブルース然り、かつては多かったと思うんですが、
最近あまり耳にしませんね。
ノイズを、アンダーコントロール(!)することなく、
出たとこ勝負だぜ!、そんなワクワク感が
時々愛おしくなったりします。
2014.04.20 02:34 | URL | #- [edit]
amamian3 says..."ラーメン!!"
麻布10番に「馬ー麺」ってあったんですが・・・
旨かったです!!
島から出て最初に食った「とんこつラーメン」はショックでした
島では醤油ラーメンしかなかったし、思えば麺はぼそぼそ
本格ラーメンに出会ったのが「とんこつ」
以来 どこへ行っても ラーメンを食べますよ
2014.04.20 06:12 | URL | #wZiQHpeI [edit]
pipco1980 says..."amamian 3さん おはようございます"
昔の麻布十番って、トコトン陸の孤島で、六本木から歩くにしても
いくつもの谷を越えねばなリません!。
新橋から渋谷行きの都バスで行くと、まだ車掌さんが乗っていた時代で
「次は一の橋。十番温泉お越しの方はコチラでお降りください...」
たった30年ほど前の話ですが、何だかとても良い時代の懐かしさがあります。
今はね、とっても便利な街ですけど、では他とどこが違うの?
って感じですかね。




2014.04.20 11:24 | URL | #- [edit]
says..."管理人のみ閲覧できます"
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2014.04.20 23:10 | | # [edit]
pipco1980 says..."↑ ↑ ↑ さま"
ご好意大変ありがたく感謝致しております。

お気持ち、とっても嬉しいです。
その折には遠慮なくご連絡させていただきます。

ありがとうございました。

2014.04.21 02:22 | URL | #- [edit]

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