ボチボチと生きてくよ!秋田篇

35年振りに故郷に戻り生活することになった、気がつけば中高年の泣き笑いなど。
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カラダを壊す前に会社を辞めよう

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Leitz - Summar 5cm/2 (1937)

鬱病とか、パニック症候群だとか…病名の違いは、
よくわからないけれど、職場絡みで、たくさんの
人たちと関わる中で、そんな症状に苦しむ方々を
かなりの人数見てきた。

看たでも、診たでも、観たでもなくて
単純に見てきたに過ぎないけれど…。

具体的な症例や行動は、彼らに失礼だから、
ここでの表現は控えさせていただくけれど、
やっぱり、普通に考えれば、突飛な奇行には違いなく、
ついつい自分も巻き込まれて、こちらも手傷を負ったり
不振な言動に驚かされたり、悩まさせたりもしたが、
対処はいついかなる時も、冷静に、追い込む事無く、
かといって、激励するのも逆効果で、努めて
何事でもない落ち着いた風情で対応しながら、
気をゆっくりと、鎮めてもらうしか無いのである…。

なにしろそんな彼らが、最も凹む、最悪の禁句が

「がんばれ!」

これは最低限、誰もが覚えておくべきだと思う。


40才をチョイ過ぎた頃、私は、莫大な遺産を相続した
後輩(元部下)が設立した会社に誘われ、
副社長待遇で入社した。

私のあだ名が「ブチョー」だったから、その通りのポストで
構わないからと云ったのだが、小さな会社ながら既に2人
そのポストがいるからというので、ややこそばゆいが、
慎んで副社長を拝領する事にした。

「貴方の手腕でドラスティックに我が社を変革して欲しい!」

という悪魔の誘いにまんまと乗せられ、
いい気になって入ったまでは良いが、
実際には変革なんて、遠い宇宙の彼方の絵空事で、
日々のルーティンを、ただただ泥のようにこなすだけで精一杯。

早朝から人材募集の電話応対と面談。
午前中に20人、午後から40人…
普通はこの辺りで終業だろうが、
この会社の始業は、夕方からが本番。

都内5店舗の売上、人材、商材、クレーム処理等々の管理全般と、
人員不足時やバーゲン時はヘルプの売り子に変身。
そこに本来の商品開発やら、卸売りや、新規店舗開発、
投資等IR部門までが加わり、深夜23時から経営戦略会議…
なんてほぼ毎日のこと。

休みもおのずから、40日間で1日だけとか、
終電で帰宅が1時半頃で、6時起きで出勤なんてのが
日常的になると、なんだか突然、笑い出したり、泣き出したり、
感情の調節がオカシくなってきたのに気づき始めていたが、
病院に行くイトマすらない。

神経を病んだのは自分だけではなく、
経営者自身もあきらかに言動がおかしくなっていて、
ただし奴の場合は、典型的な「金の亡者」。

従業員はもちろん、親族、そして妻までが、
自分の財産を虎視眈々と狙っている泥棒。
社員に休日など与えたら、すぐにライバル社に
駆け込んで、自分を裏切るつもりだ!

そう本気で思い込んでいるから始末に負えない。

だから、何度も、交代で休暇を取ろう…
身体を休めないことには、お互いに自滅する!
と、進言していたのだが、たぶん自分が休暇の間に
副社長の野郎に会社を乗っ取られてしまう…!
そう考えたに相違ない(要らねー!)。

それでも、ある時私は、体調最悪で休暇が欲しいよと、
駄目元で経営者に進言したら、
今回に限ってはOKと...なぜか不思議だなあと思いつつ、
許可された。とは言っても、たったの3連休である。

家人に報告すると、家人は即座に箱根の旅館を押さえた。

「温泉で、何も考えず、のんびりしよう…それが一番!」

私は何しろ家で爆睡したかっただけなのだが、家人は云う

「だっていつだって、休みなのに、しゅっちゅう電話がきて、
 結局出掛けなきゃいけない羽目になるじゃない!」

その通りである。

不思議な事に、たった二泊の温泉旅行、
携帯の電源を切りつつ、ふやけるほど温泉に浸かって、
うまい食事と酒を堪能し、庭園など、ぼんやり散策したぐらいだが、
ゲンキンにも身体は見違えるようにリフレッシュして、
元気がみるみる蘇ってきた。

よーし、遅れた分を取り戻すぞ!

朝、オフィスに到着すると、私とほぼ同年代と思しき
40歳がらみのオッサンが、私の隣のデスクに座って、
お茶をすすっていた。

昨日入社した、もう一人の「副社長」…だそうだ。

二人で協力して、この難局に対峙してもらいたい!…。

私は、なんだが身体の力がスッと抜けてしまって、
何か胸のツカエみたいな「思いのカタマリ」…たぶん
「使命感」とか「責任感」とか、そういう刹那が急にストンと
腹に落ちて、すごい速さで木っ端微塵に消化されてゆくのを感じた。

その日のうちに家人に電話して理を入れたあと、
オフィスの隣の「百均屋さん」で筆ペンと便せん封筒を買って、
辞表というやつのを生まれて初めてしたためた。

この際、云いたい事はいろいろ山のようにあるが、
ここは気持ちを押し殺して「一身上の都合により...」
って…なんだか妙に可笑しくて、くすくすと笑ってしまった。

結局、なんだかんだと、3年半いた会社を辞めると、
例の喜怒哀楽の崩壊も、あちこち悲鳴を上げていた体調も、
不思議にスッカリ回復した。

ただれて、危険な状態と云われた胃腸も、
穴が貫通する寸前に、奇跡の回復を勝手に遂げていたらしい。

さて、翌日から職探し。
いくつか、とんでもないブラック企業に
引っかかったりしたものの、今度は、駄目だなこの会社!?
と思ったら、すぐに切り上げて次に進む事にした。

そして、ようやく、今度は専務でも副社長でも社長でもない、
全くの平社員からの地道な再スタートだけど、
なんだか自分に合ってるなあ、この会社…というところと
巡り会うことが出来た。

やっぱり終業時間には全然終われないし、
土曜日も通常営業…たまに休日出勤もあるし、
結構辛い工場での研修作業なんかもある。
しかし、今度はしっかり休日出勤手当もいただけるし
有給休暇も遠慮なくとれるし、頑張ればインセンティブも付く。
そうした普通な事が、何だかとってもうれしい。

イヤミばかり云う、自分より年下の上司も
数人いたけれど、(3年で全員追い抜いてやったが…)、
楽しかったなあ…。



娘の事をここで記すと、キツく叱られるので、
詳しくは触れないが、まあ親は、上記のような調子でも、
子はキッチリ育つわけで、今は、きちんと幼い頃から
目標にしていた企業に入り、希望通り、
音楽に関連した仕事をしている。

それでも、彼女が中学生くらいまでは、わりと頻繁に
コンサートにも連れて行ってたし、何しろCD(レコード)は、
ゲップが出るほど家にあって、結構、興味を持って聴いてる
という情報は得ていた。

それでも途中は、私の知らないJ-.ポップなんぞに
ウツツを抜かした時期もあったけれど、
今はきちんと(?)洋楽志向らしい。

そんな彼女がまだ小学生の時に、どちらが先だったが覚えてないが
ポールマッカートニーとレイデイヴィスの日本公演の両方を
近い日程で観せたあと、彼女が云った問題発言…

「ポールより、レイデイヴィスの方が、ずっと好き!」

ウーム、誰の子だ一体??

なんてね、まごうことなく、うちの子でありますな。

この曲は邦題がたしか「キザな奴」だったろうか?
こういうところも今となっては、娘の方が遥かに詳しい…
やれやれだ。

Ray Davies - Dedicated Follower Of Fashion


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4 Comments

バニーマン says...""
>「ポールより、レイデイヴィスの方が、ずっと好き!」

素晴らしい教育の成果ですね(笑)

年齢に関係なく、こういう女性はかなり珍しいのでは?
2016.07.25 22:03 | URL | #- [edit]
pipco1980 says..."バニーマンさん まいどです"
まあ、小学生の頃ですし、私のご機嫌取りも多少あったかもしれません。
とはいえ、自分と違って、何の苦もなく小4くらいでビートルズの曲は
全部制覇してますし、時代的にPearl JamやらREMなんか好きみたいで、
MTVのアンプラグドなんかにもかじり付いて観てましたけど、
結局は、英国のMODS系が彼女の専門で、ライフワークみたいですけどね。
2016.07.25 22:25 | URL | #- [edit]
ギターマジシャン says..."レイ・デイヴィス"
キンクスの曲、それもヴァン・ヘイレンのカバーから遡って聴いたという、
「ユーリアリーガットミー」くらいしか知らないので、アコギでの演奏で、
カントリーに近い曲調と、いろいろな側面があるのだと、奥が深いです。

自分の子供らはJポップや洋楽ヒットを聴く程度で、CDも買わないし、
ビートルズは元より、ハードロックもフュージョンにも興味なしです・・・。
2016.07.25 23:47 | URL | #- [edit]
pipco1980 says..."ギターマジシャンさん まいどです"
私はキンクス「サニーアフタヌーン」は、もしかしたらビートルズより先に
気に入って聴いてたかもしれません。
楽曲作りの才能もレイデーヴィスは非凡なものがありますけど、
やはりこちらも「エプスタイン」や「ジョージマーチン」的な人に
恵まれなかったり、バンド内もライバル関係が、敵意むき出しの
弟のみ!って状況を考え合わせれば、ビートルズがいかに幸運なバンドで
あったかがわかります。
ビートルズ旋風の中にあって、ほとんど彼らの影響を感じさせず、
我が道をのんびり行く感じが、キンクスの素敵なところです。
(それでものっぽのサリーとかやらされますが...)

2016.07.26 01:27 | URL | #- [edit]

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