ボチボチと生きてくよ!秋田篇

35年振りに故郷に戻り生活することになった、気がつけば中高年の泣き笑いなど。
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サイケとカセット

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Leitz ELMAR 5cm/F3.5 (1939)

エルマーのモノクロ世界にすっかりハマるの図…。

ちっとも精彩じゃあないし、美しくトロける
背景ボケでも全然ない。

それこそ我々の祖父の世代から現代に至るまで、
幾百の写真家によるライカ礼賛の文章を目にして来たけれど、
素晴らしい作品群はともかくも、何故か「文章」として
このライカの魅力を的確に捉えたものに出会ったことがない。

まあ、音楽も然りだが、言葉でその素晴らしさが表現できたなら
肝心の音楽は不要ってことになってしまう...。

だから、ただただ…

オイラ、これ、気持ちが良くて好きなのさ…!

きっと、それだけのことなのだろうなと思う。



小学5年のときに、やっと我が家にもカラーテレビがやってきた。

当初、カラーTVは電力消費がもの凄いらしい!?っていうのと
まだカラー番組と、モノクロ番組が混在してた時期だったから
新旧テレビを2台並べて、放送内容によって受像機を選択する…
そんな厄介な方法をとっていたけれど、やがてモノクロ放送は
日に日に少なくなって、遂に全放送内容がカラー化される頃には、
既に古い白黒テレビは、どこかに葬り去られた後だった。

本題はテレビではない。

カラーテレビを購入したときに、近所の電気屋のオッサンが
頭を掻きながら、「お宅には随分お世話になってるからなあ…
じゃあこれ…オマケしまひょ!」….で、ちゃっかりイタダイタのが、
モノラルのカセットテープレコーダ…。

まだラジオと合体して大ヒットすることになる
「ラジカセ」という概念は存在してなくて、
ただ単にカセットコーダ。

これが私の人生を決定づけた…と云っても過言ではない。

最初は「ライン録音」なんて知識はないから、何が何でもマイク録音。
テレビやラジオのスピーカに近づけて、ひたすら息をひそめて
歌番組とか、ラジオの電リク番組などからヒットポップスなんかを
録音し、曲を覚える…。

たまに母の「早くご飯食べちゃいなさい!」とかいう声とか、
突然、電話がケタタマシク鳴ったりして、
必ずしも上手くは行かなかったけれど、
格段に音楽環境は充実した。

もちろんテープなんてなかなか買えないけれど、ある時、
大学生になっていた叔父が、ちょこちょこと私の家に寄っては
そのカセットコーダを使って、意味不明の歌をガットギターを
弾きながら唄い、録音し、何度も再生しては悦にいってるのだが、
そもそも1本しかないテープに、たぶんフォークルとかボブディランとか
ビートルズの歌を、おっさん声で録音されても,
こちとら途轍もなく迷惑なだけで、文句を言うと、
叔父は数日して、済まなそうに、30分テープを
大学生協から箱買いして持って来てくれた。

叔父はまた、自分には意味不明の「ロック」とか「ジャズ」の
レコードを持って来て聴かせてくれた。

ビートルズやストーンズなら、私もたいそう喜んで聴くのだが、
マイルスとかコルトレーンとか聴かされても,正直,半ズボンには愉しくはない。

そして叔父は時にヘンテコで妙竹林なレコードを持って来て
ヘラヘラと薄笑いしながら私にそれらを聴かせるのだ…。

私 「なに,このバナナの…写真?イラスト?」

叔父「その皮...剥けるんだぜ、ほらっ!」

私 「ただのシールじゃんか…」

叔父「お前にはまだアートは無理みたいだな…」

私 「ところでこれはロックなの?ジャズ?」

叔父「どっちでもないな。これがヴェルベ…(聴取不能)。
   NYでは最新のサイケなんだぜ…しかもアンディー何ホル(?)っていう
   最先端の芸術家が一枚咬んでいるんだよ…」

私 「この前はビートルズが最先端サイケだぜって云ってたじゃんか!?」

叔父「あれは英国のバンド、こっちはアメリカでニューヨークだ!」

私 「わけわかんないね,この音...」

叔父「...だからサイケよ!」

私 「………」

例によって声を殺してレコードを聴きながら録音していると、
ちょうどこの曲の頭のあたりに、明治生まれの祖母が突然帰って来て、

「気持ち悪い音…外まで聴こえてるよ、ホントにこの子等と来たら、
 みっともないったらありゃしないよ」

そういうわけで、個人的には祖母の怒声が聞こえるでお馴染みの(?)
ヴェルヴェットアンダーグランドのこの曲を。

このアルバムではヘロインやファムファタールやその他数々の
ロッククラシック曲(パンク・クラシック?!)の中にあって、
たぶん一番先に馴染んだ、いわゆるお気に入りだったように記憶している。

「ううう、ヴァイオリンの反復音が...何だか快感に思えて来たああ…(by馬鹿小学生)」

ちなみに叔父はこのヴェルヴェットの次に私に持って来たのが
忘れもしないアイアンバタフライ「インナカダダビダ」…
殆ど子供苛めだな!?

Velvet Underground - Venus in Furs


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6 Comments

バニーマン says...""
こんばんは。

バナナというと僕の場合は、日曜の朝ですね。
ルーが亡くなった時もその曲が頭の中でグルグル回っていました。

確かに小学生には苛めですね(笑)
2016.11.19 19:49 | URL | #- [edit]
pipco1980 says..."バニーマンさん まいどです"
小学生には、「日曜の朝」の狂気がまだ理解できなかったです。

叔父はその後すぐに「セクト」に没入してしまったので、
あまり私はかまってもらえないまま、卒業し、就職すると、
ロックも哲学も革命もない、有り体なサラリーマンの大人になっていました。

自分は,何となくサラリーマンにはなりたくないな…
じゃあ何?わからない…そのまま大人になって苦しむわけです。
2016.11.19 21:28 | URL | #- [edit]
ギターマジシャン says..."ヴェルベットアンダーグラウンド"
以前、3人の奇跡のライブの映像を、こちらのブログで拝見した際、
高校生の頃にその海賊盤を手に入れたとも、書かれていましたが、
バナナのアルバムと、すでに小学生で出会っていたとは驚きです。

今の感覚というか、いろいろ聴いてきた50代の自分にとっては、
過激な歌詞は別として、抵抗ない音ですが、自分が中学生の頃、
ホワイトアルバムでさえ戸惑ったのに、ものすごい小学生ですね。

さらに片面で1曲という、プログレのようなアルバムも聴かれたとは。
2016.11.20 01:21 | URL | #- [edit]
pipco1980 says..."ギターマジシャンさん まいどです"
いやいや、なにしろ60年代の終わり頃なんで、情報の入り口が限定されますから
過分にバイアス掛かりすぎのロック初心者であったろうと思われますが、
実際はなんにも分かってなかったですよ!。
ヴェルヴェットとヴァニラファッジ、さらにはフランスギャル、トムジョーンズに
フンパーディンクにオズモンズ…さらにはビートルズの’オールディーズ’にスパイダース
全部同時に聴いてましたから….もうごちゃごちゃですね。
2016.11.20 01:50 | URL | #- [edit]
tomoko says...""
こんにちは

エルマーはフィルムカメラで使っていましたが手放してしまいました。
でもやっぱりモノクロ写真いいですね。
また使ってみたいなと悩ましいです。。。。
2016.11.21 11:58 | URL | #- [edit]
pipco1980 says..."tomokoさん まいどです"
こんにちは

実は、エルマー…やや難有りの厄介なブツだったですけど、
イロイロいじってみた結果、今ではすっかり見直しました!
何だか他のレンズとは全く別の次元に存立してるような奇妙なレンズで、
ハっとさせられることが多いです。

龍の陰の暗闇(竹林)のディテール…杓のアルマイトの質感…
確かにハマりますねこいつは…!





2016.11.21 12:28 | URL | #- [edit]

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