ボチボチと生きてくよ!秋田篇

35年振りに故郷に戻り生活することになった、気がつけば中高年の泣き笑いなど。
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ピアノ少年の憂鬱

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Carl Zeiss Jena 'Pancolor' 1.8/50 (Early-1970's)

秋田の竿燈祭りが今真っ盛り…

実家から1km足らずの大通りで行われているから、
すぐにでも行けるんだが、今の自分のポンコツ心肺機能では、
あの殺人的な大群衆は、相当にデンジャラス!。

というわけで、今のところ自重中…。



恥ずかしくって、殆ど内緒の話だったのだが、
実は私はピアノ少年だった…?。

ただし、それがイヤでツラくて恥ずかしくて...
しょうがないから、当然、上達するはずがない。

小2の夏、家族の本籍地で、祖父の実家がある神戸市へ、
家族と墓参りに出掛けた。

その時、大阪フィルハーモニーという交響楽団で、
ファゴット奏者を生業としていると云う伯父と
私は初めて会い、何故か実家の蔵のグランドピアノで
1日じっくりと教わることになった。

蔵にはピアノの他に、様々な管楽器や打楽器類があって、
それも含めて、これが旅行のハイライトとなるような
楽しさで、とても良い思い出になった。

故郷に戻り数日すると、その伯父から、大きな荷物が届いた。
使い古しながら、立派な彫刻が施された、舶来(!)の
「電動オルガン」。

そんなことで、私は、母のちょっと強引な勧めで、
ピアノ教室に通うことになった。

ところが、あの愉しかったピアノの1日を、
もはや二度と味わうことはなくなって、ただひたすら、
苦痛でイヤな時間が過ぎて行くだけ。

そんな感じだから、ナカナカ上達するはずもなく、
他の女子などはズンズンと上達し、立派なドレスで、
発表会など参加しているのに、私ときたら、後から入ってきた
年下の子等にも、あっさり抜かれる始末。

気がつけば、私はドロップアウトし、ピアノの時間は
近所の仲間とひたすら三角ベースの日々…。
もちろん罪悪感はあるから、全然野球も楽しめない。

このままじゃあ不味いなあと思いながら、私は小5になっていて、
ある時、学校の器楽部の入部オーディションを受けることになった。

器楽部はそもそも音楽教師によって選抜された精鋭メンバーによる
特殊技能集団と云う感じで、小学生なのにコントラバス奏者がいたりする。
(木製の椅子の上に乗っかって演奏していた)

とても一般生徒が入れるような雰囲気ではなかったけれど、
何故か突然、モンスターなんちゃらのクレームでも入ったのか(?)
一般生徒(学童…か)にも広く門戸開放を!ということで、
ある放課後、オーディションが開かれ、私は拙いながらも
ピアノを弾いた。

別にここで私は、競争率の激しいピアノ奏者を目指したわけではない。
ヘタクソなりにも、ピアノを弾ける男子は自分だけだったから、
たぶん、複数の足踏みオルガン要員とか、さもなくばアコーデオン奏者、
最悪、ピアニカでも(?)....この際、男子も少ないことだし…。

そういう打算を小5なりに立てていたのだが、オーディションでは
私は呆気なく不採用!。しかも自分だけ、その場で不合格を告げられる。
(後で知ったが、採用人数は「若干名」。つまり一人か二人くらい…)

自分は普段、大して努力もしてないのに、
落胆だけは一丁前で、そんなに私には才能がないのだろうか?
ヘタクソなりに、わりと自分的には難曲を、ミストーンなしに
無難に弾けてたではないか…?

そんなわけで、自分は完全に、音楽にも音楽教師にも幻滅した。
もう金輪際、音楽と関わるのはよそう…そう思うのだった。

ところが、たぶん同じ頃、当時、近所の国立大学の学生で
ゲバゲバやって暴れてた叔父によってもたらされた、
ビートルズや洋楽ポップスのレコードに、夢中になった自分。

母親などは、「こんなのは音楽じゃない!騒々しいだけ!」
って言ってたけど…これらが音楽なんかじゃないって方が、
私にはむしろ好都合だった!。

音楽なんて嫌いさ!
でも、ビートルズやロック、ポップスは大好き!

やがて、ゲバ叔父は家に妙なイラストのレコードを置いて行った。
へんてこりんだけど、哀愁漂う、とても美しいイラストのカバー。
中身は、良く分からないピアノ演奏だったけど、何だかとっても
愉しそうにピアノを弾く人なんだな…と云うのは充分伝わった。

知らない内に、身体がくねくね動きだす楽しいピアノ。

ピアノ教室にも、器楽部にも、これほど楽しそうにピアノを
弾く人を見たことも聴いたこともない。なんだこれはいったい?

気がつけば、私より、父の方が夢中になってこのレコードを聴いていて、
はからずもインストルメンタルなのに、「♫だあいなあ…」と
歌詞までつけて、上機嫌で口ずさんでいる…。

中学生になると、チックコリアっていう人に随分とハマった。
そして高校生になると、近所の商業ビルの会議室と云うか、
空きテナントスペースみたいな粗末な会場で、
マル・ウォルドロンっていう、昔、ビリーホリデーっていう
偉大な歌手の専属ピアノ奏者だったって人の、
ソロピアノリサイタルがあって、私は生まれて初めての、
本物の黒人の、ジャズ生演奏体験にいたく感激。

小学低学年の頃は、ただただツラくてイヤなピアノ。
小学高学年では、ひたすら愉しげなピアノを知り、
中学では、テクニカルでリリカルなピアノ。
高校生にして、レフトアローンな哀しみのピアノ。

ビートルズの影響で自発的に始めたギター。
結局それが一時、自分の生業でもあったわけだが、
実を言うと、そんなにギターそのものとか、メカニズム
みたいなものに、興味は薄い。

とことんギターが好き!って人をたくさん知ってるけど、
自分はそうはなれなくて、何故かいつも気になるのは
ピアノの方。

しかしね、ホントに哀しいことに、たぶん今はピアノの技巧...
なにひとつ覚えちゃいないのだ…。


そういうわけで、自分の中の、ピアノの悪~いトラウマを
すっかり吹き飛ばしてしまった、楽しいセロニアス!  

Thelonious Monk - Dinah


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6 Comments

MASA says..."MONK はスルー出来ません。"
最初は映像で知ったのが大きかったですね、『このオッサン何チュウ弾き方や!』
まさしくこのCDはジャケ買いでしたが、独特の浮遊感を知りクセになりました、
“BLUE MONK”と“ジムノベディ”はピアノでもギターでも弾き続けられる曲でありたいです。
2017.08.04 21:02 | URL | #0K.AxFoo [edit]
pipco1980 says..."MASA師匠 毎度です"
実際には、BlueMonkの方が私も先に体験してたんですけどね。
このイラストはやっぱ「力」ありますよね...おっしゃる通り、
サウンドの方は「力」すっかり抜けてますけど。

昔、故郷の音楽シーンでも、Blue Monkを335で巧みに弾いてる人がいて、
高校生以来、ずうっと憧れてたら、彼は今になって私の同級生等と一緒に
バンドやってたりしてね….。なんだか不思議なつながりを感じてます。
2017.08.04 22:03 | URL | #- [edit]
ギターマジシャン says..."セロニアス・モンク"
モンクというとマイルスのセッションの逸話、トランペットのアドリブの際、ピアノが邪魔だから演奏しないようにマイルスに言われて怒ったモンクが、あてつけにピアノソロのときに演奏をやめた件、今では、かなり話が盛っているという結論になっていますが、昔はラジオでも解説本でもおなじみの話でした。

この曲は、ラグタイムというか、猫ふんじゃったというか、リラックスした演奏ですが、独特のアクセントとリズムは顕著ですし、ボイシングも、もしかすると、すごいことになっている気もします。
2017.08.05 07:22 | URL | #- [edit]
pipco1980 says..."ギターマジシャンさん まいどです"
マイルスといえば、コーネルデュプリーも、たしか、呼んだクセに、
スタジオから追い出されてますよね!?
オッサン、ちょっと抜き気味のプレーヤーはお好きじゃないのかな?

おっしゃる通り、コードの簡略化とか、リズムの外し方など、
絶妙な「間」を後世の人が相当真似してたりしますけど、それでも
彼だとすぐ分かる独特さは、凄いなあって思いますね。

2017.08.05 14:15 | URL | #- [edit]
つかりこ says..."おばん・・・あいやこんにちはー"
ピアノを習われていたことがあるんですねー。
忘れられていても、きっと、ギターの演奏や編曲の役に立っているのでは?

僕は、ピアノを習う縁がなかったですねー。
バンドをやるようになって、ちょっとでも習いたかったなあ
って思ったことがありました。

音楽教育って、いきなり楽譜から始めるからいけないんでしょうね。
楽しく音から始まって楽しく音にたどりつく、ではないでしょうか?
(ありきたりの言い方ですみません)
ピアノも、僕らの世代の男子がギターを始めた時のように、
好きな曲を、コードを四拍子で引くところから始めたら
すごく楽しく覚えられるのに。

セロニアス・モンクは、左手がうまい(=ベースライン、リズム、コード、
つまり右手の旋律の伴奏)ので、一人で完結性が高く、
ハンク・ジョーンズやトミー・フラナガンのような
マイルスのバックをやるようなアンサンブル向きのピアニスト
じゃないかもしれませんね。(性格のモンダイか?)
そういう意味で、スイング時代に特徴ある黒人ピアニストとして
もてはやされたんだと思います。
いま聴いても、古くないですよね。
2017.08.06 16:19 | URL | #- [edit]
pipco1980 says..."つかりこさん まいどです"
英会話なんかも全く同じ理屈で、おっしゃる通り、楽典的だったり
文法的な、モノに対する日本人的な潔癖性的教育法が、
そもそもの間違いであるやに思います。

また自己完結型か伴奏型か?って言う視点も面白いですね。
私なども典型的後者ですから、よく素人さんにギターを手渡されて、
「何でもいいから弾いてみろ!」って言われるのが一番困りますね。
まあその為に何曲か自己完結型の曲をあらかじめ用意してたりしますが、
それはあくまでも自分のスタイルではないですけど….。

そういう意味で、セロニアスあたりに強烈なシンパシーを感じるのかもしれません。
2017.08.06 21:02 | URL | #- [edit]

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