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ボチボチと生きてくよ!秋田篇

35年振りに故郷に戻り生活することになった、気がつけば中高年の泣き笑いなど。
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ヘンテコのはじまり

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Leitz ELMAR 5cm/F3.5 (1939)

寒いし、いろいろ決めて行動を起こさねばならぬ事柄が
実は山積みなのだけれど、一向に進展せず、
足踏み状態…。機動力がすっかり錆び付いて鈍ってしまってる…。
なんとか動かねば!…な師走であるのだ。



フランクザッパという人は、今も昔も自分にとって、
最も重要なミュージシャンであり続けるのだが、
どうも当ブログでは評判がすこぶる悪いらしく、
ローテックにも、電話なんかで直コメして来る無粋なオヤジ連中
によれば、「難しい音楽は要らねえし、ウケねえよ!…」
とのことらしい。

自分もね、中学生の頃は、このギョロ目で鷲っ鼻にヒゲの
怪しげなおじさんは、なにやら奇想天外とも言える音楽を創出する
奇才!とのことだから、とっても気になる存在ではあるのだが、
だからといって彼のレコードを買って、聴いてみる度量というか、
勇気までは自分には全然なかった。

高校に入学すると、同じ高1生なのに、何故か既に長髪で、
まんまるではないが、当時としてはかなり挑戦的な感じの、
小さめ&丸めな銀縁眼鏡をしていて、一見して、
この男は上級生のややこしい連中や、規律にうるさい教師らに
こっぴどくやられそうだな!そう思われるのだが、何故か
上級生たちは彼に突っかかるどころか、避けてるように見えるし、
教師たちにおよんでは、彼に対しては何故か…敬語!?

その理由は徐々に分かるのだが、何しろ自分にとっては
不思議な存在の男に変わりはない。

結局、彼のそうした妙な説得力というのか、
不思議な機動力によって、自分は田舎の普通の高校生として
たぶん滅多に聴くことが出来ないような種類の
膨大なレコードを消費することが出来たし、
彼と地元密着なロックカルチャー(?)を中心とした情報誌=
ミニコミを創刊することによって、地元ラジオ局のDJ達や、
レコード会社の宣伝マン、人気バンド関連の人々、そして
主に他校(大学含む)の強力に猛者な音楽ファン達と、
こちらの好むと好まざるに拘らず、毎日のように引き合わされ、
妙なネットワークが広がるのだ。

しかし、残念ながら、まだ幼い高校生の自分には、そうした
ネットワークの素晴らしさが分からない。

一方で高校のサッカー部創設に向けて、その政治活動もしていたし、
まだまだヘタクソながら、バンド活動もしていたから、
彼の紹介による少々胡散臭いタイプの、アート系の「オタク達」とは、
ちょっと付き合ってられないなあ…そう思っていたのだ。

そんな長髪丸眼鏡で妙に顔が広い、実は2歳年上だったその男こそが、
強烈なザッパマニアだったのだ。

知り合った当初、毎日のように彼から自分にザッパ他のレコードが
供給された。しかしその毎日毎日が、ザッパや全く聴いたこともない
アーティストのレコード。ある時はストゥージス(イギーポップ)の
パンキッシュな(?)レコードだったり、オーネットコールマンあたりの
フリージャズ…さらにはタジマハール楽団の無国籍風ブルース(?)や、
ニコやジョンケイルの作品群に、まだ超初期のゴングやマシーン、
13thフロアエレヴェーターやトロッグス辺りのサイケ...。

いずれにしても一筋縄では理解し得ない、どちらかと言えば
上級者向けの、アヴァンギャルド系音楽…。

正直こちらの、小さな小さな器の許容量をはるかに超える
恐るべき難解な情報量に、私はちょっと軽いノイローゼ!?
聴かずにパスする手もあっただろうが、何しろ必ずヤツは
感想を求めてくるし、滅多なことを言うと、分かりやすく不機嫌。
こちらも必死で聴いて、なんとか引っ掛かる部分を見つけては、
掘り下げる…殆ど苦行に近いのだ。

今にして思えば当時、最も印象的なザッパのレコードが
「Fillmore East - June 1971」って言う、そのままズバリのライヴ盤。
カバーは写真もイラストもなく鉛筆書きで「the Mothers」と
タイトルが乱暴に書かれてるだけの素っ気なさ…。
内容は何と、殆どおしゃべり。おしゃべり、おしゃべり…ちょっと音楽、
そしてまたおしゃべり…。

無論スラングだらけの英語だが、そんな内容だから、当時は
国内盤発売も見送られ、然るに親切な対訳というのも…ない。

ところがだ、自分でも不思議なのだが、ある日突然、なんだか
妙な憑き物が落ちたように、あれ?なにか見えるぞ?ザッパや
オーネットやマイルスやドンチェリーやビーフハートやイギーや
タンジェリンドリームやソフトマシーンやゴングの、奴らの
云いたいことが、なんだか突然、分かるような、そんな気がしたのだ。

何が分かったか何て分からないけど、何しろ聴くことが楽しい!
って思えるようになり、さらに新しい「未知の不思議?」に
触れることが、何より楽しい!と思うようになったのだ…。

まるで「時計仕掛けのオレンジ」の逆パターンだなあ…(?)。

丸眼鏡とは浪人時代も一緒だったが、その後彼は地元大学へ。
私は東京…というわけで、付き合いはそこまで….と思いきや、
私がバンドマンをやってる頃に、何故か奴は私の前に再登場する。

大学を辞め、上京し、高円寺に住み、高田馬場の印刷工場で
働いていた…以前ほど密な付き合いはなかったけれど、
数年後に、ちょっとした事件に巻き込まれた彼は、彼の
大層立派なお父上の怒りを買い、故郷に強制送還されることになった。

故郷では我々の実家がある秋田市中心部から、北へ100km離れた
地方都市に移り住み、そこで市会議員だか市長だか知事候補だか
忘れたけれど、その秘書になったと聞いたが、以降全く音信不通。

俺が死んだら、坊主のお経中は構うことないから、
マザーズを延々と掛けてくれ。
出棺の時には、トッドラングレンの「ラストライド」がいいな…。
そう云ってたけれど、生きてるのか死んでるのか??

たぶん、彼のお葬式には(?)自分はこのレコードを丸ごと掛けるだろうな…。
これはレコード冒頭の良質な音楽部分。

The Mothers - The Little House I Used To Live In


そしてこちらが問題部分。英語としての意味は判然としなくても、
楽しさというのか、なんだかウキウキした感じが伝わってきて、
ほっこりする…やっぱりビョーキかな??

The Mothers - Do You Like My New Car?


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2 Comments

ギターマジシャン says..."マザーズ"
やっぱりマザーズって、難解でアバンギャルドなバンドだったと、音楽を聴かないまま、いくつかのジャケットや写真を見た時の高校時代の直感は正しかったんだと思わせてくれる演奏です。

ただ、今は耳が慣れてしまったのか、演奏部分は無機的なジャズロックよりは親しみやすく、リズムチェンジの部分も、これってオールマン・ブラザースもやってるよなあと感じるまでに成長(?)しました。

台詞の部分も、ラップの先駆けと思えば、すんなりと受け止められるし、シアトリカルで自己陶酔のジェネシス時代のガブリエルよりはポップで、伴奏が入るとスクラッチのクルセイダースのメンバー紹介にも思えてきます。
2017.12.12 20:32 | URL | #- [edit]
pipco1980 says..."ギターマジシャンさん まいどです"
イヤイヤ、ザッパの音楽はアルバムごとに色々。一括りに捉えると大怪我します...なんてね。

このアルバムの時期(1970.5 - 1971.12)は、ザッパファンの中でも賛否両論あるバンドで、
まあ確かにシリアスというわけではなく、おチャラケ、おふざけも多いですし、
ハッピートゥギャザーとか往年のタートルズのヒットナンバーまでやってたりして
(フロントの二人が元タートルズメンバー)、楽しいですけど、深みが足りないって
忌み嫌う人もいますが、私は大好きです。本文にもありますけど、なんちゃらラーニング
じゃないですが、ただボケーっと聴いてるだけで、何故か気持ちが和むんです。

音楽部分も、オチャラケているようで、そこは名手エインズレーダンバーの華やかな
歌伴ドラム(?)が、タダのオフザケに終らせてはいません。
その後彼はジャーニーに加入しますが、私の仲間内の反応は皆同じで「勿体なーい」
でありました。




2017.12.12 21:48 | URL | #- [edit]

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